「マグレ鴨のロティ クルティーヌスタイル」
「La gros sel de guérande 」と呼ばれる、ゲランドのミネラル豊富な灰色岩塩を皮目につけて皮の持つ鴨の脂で揚げ焼き大粒の岩塩を焼き付けています。
しっとりと火の入った鴨肉、岩塩の触感、風味よいハーブと蜂蜜の香りをお楽しみください。
「熟成肉」
料理ということの範疇には,届いた食材の管理ということも必須の行程となります。いかに素晴らしい食材を手に入れても、それをその瞬間に料理に変えてお客様へ余すところなく提供しきるなどということは不可能なわけで,食材ごとに適切な保存方法を見極め,完璧に管理出来ているどうか,それが料理に使う食材の目利きと同じくらい大切な技術となります。
そして、その数多ある保存技術の一つの究極が,「熟成」であると言っても、過言ではありません。
食材がわるくならないように,鮮度を保つということを第一義に取り組むはずの管理という作業の方向性を、届いた時よりも、いえ,収穫した瞬間よりも、より美味しい状態になるように保存する(育て上げる)。味わいの方向性はフレッシュな物とは違いますが,場合によっては保存と調理の狭間で食材の命の価値をもう一段も,二段も高めることのできる素晴らしい技術だと考えています。
その熟成の技術にこだわってきたクルティーヌの熟成肉は日本一を自負しています。(あくまで個人的な主観です。)パリの最高峰の肉屋の熟成肉と比べても遜色ありません。
もちろん肉の素性にもこだわっていますが,常連の方々はご存知のように、納得がいくようなところまでこだわれるようになったのは最近です。クルティーヌは、熟成のテクニックこそに大きなこだわりを持って取り組んできました。
ですので、熟成ランプ肉以外に,ジビエの熟成にもこだわります。
本日,ペルドロー(山鶉)が2週間の熟成、コルベール(青首鴨)4週間熟成で、非常に食べごろです。
是非クルティーヌにご来店されたならば、とても高価なお皿にはなりますが,一度は熟成と名のつくお肉料理をお召し上がり下さい。
「美食家のブーダン・ノワール』
初めてクルティーヌにご来店されるのでしたら,前菜にブーダン・ノワールをおすすめします。
クルティーヌのブーダン・ノワールは日本一(僕の主観では、です)。パリでもそうそうこのレベルには出会えません。(このブーダン・ノワールに比肩し、凌駕する可能性のあるブーダンノワールは元二つ星レストランの天才シェフ、クリスチャン・パラーのブーダン・ノワールだけです。)
大言を吐くな、とお思いの方もおられると思いますし,偉大な諸先輩方の手前、大きな声で言うのは憚られますが,クルティーヌのブーダン・ノワールはそれほどの料理です。
ブーダン・のワールとは,豚の血と脂によるフランスの腸詰めの一種です。血を使っているのでブラッドソーセージとも呼ばれます。フランスの古典的なテクニックの料理で,クルティーヌもそうですが、現在では腸に詰めない調理法を使うお店が多くなりました。
腸詰めか,そうでないか、というところは別として,見た目が特に他と大きく異なる訳ではございませんし,目が魅かれるくらいの美しくハイセンスな盛りつけでお出ししている訳でもございません。付け合わせも定番のサラダとリンゴです。
シンプルで,どこのビストロでもあるようなブーダンノワールの姿をしております。
ですので食べた方にしか分かりません。
できれば、当店のブーダン・ノワールを食べる前か後に、何度か他のブーダン・ノワールを食べて頂けると、より美味しさに気付いて頂けるように思います。
ぜひ、ご来店の際は「どれどれ、食べてみてやろうじゃないか」くらいの気持ちでお召し上がり下さい。ご期待は裏切らないと確信しております。
「カスレ」
日本一だと誇れる,クルティーヌを代表する料理も3番目となりましたが,このクルティーヌの「カスレ」は、料理するたびに世界一美味しいと自画自賛しながら作り続けている料理です(はい、あくまで僕の主観です)。パリの頃から変わることのない料理です。
僕は,世にあるどのような料理も、常によりおいしくなる可能性があると考えるタイプの料理人ですが,この「カスレ』に関しては,作るたびにその完成度に感服してしまい,初代のイヴ・シャルルの残したこのレシピを越えることは不可能ではあるまいかと、心より敬服している料理です。
その日の気候や,食材の状態に大きく影響される料理なので,味わう度に僅かに味わいにばらつきもありますが,そのばらつきを考慮しても,「カスレの本場であるあの南仏の3つの地域でそれぞれ生まれ育った友人たちに世界一うまいだろ?って胸を張って自慢出来る」ほどに美味しい煮込み料理です。もちろん、彼らはそれぞれ、「自分の田舎のカスレこそが世界一だ」と始まりましたが。
ご用意するのにお時間がかかりますし,量も多いのですが,ぜひ、一度はクルティーヌのカスレをお召し上がり下さい。
もちろんまだまだたくさんの自慢料理がございますが、それではメニューに載っている料理全てになってしまいますので,特に,特に,特に、という料理を3つ上げさせて頂きました。
こうしてみると,日本一を自負していると豪語出来るのはお肉料理ばかり。お魚料理よりも,お肉料理の方が得意だと感じているのかもしれません。
あとは,いろいろな料理をお召し上がり頂いて,ご自分でクルティーヌの一番を見つけて頂けると幸いでございます。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
※ クルティーヌブログの更新 は 毎回クルティーヌのツイッター(https://twitter.com/maison_courtine)にて御知らせしております。
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