ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユ

ソムリエ勉強中の麻美です。
昨日ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユの
フランソワ・ド・ニコライさんに会いました。

当主になるまではパリでワイン屋を営んでいて、数多くの造り手に訪問、そこで得た知識を先代から受け継いだ今のドメーヌに活かしています。

1834年から続くドメーヌを引き継ぎ、今日では、ビオディナミ農法でブドウを育てています。ビオディナミといえば、呪術!?と思うくらい制約とこだわりの多い農法のようで、シェフ曰く  牛の角に糞を入れて何メートルごとに置くとか、月を見ながら、その周期で種の日とか花の日とか呼ぶ日があって、明日は種の日だから〇〇をしよう、など、かなりコアな世界らしいです。
そんな厳しい制約の多いビオディナミ農法において使用を認められているものに、ボルドー液(殺菌のために使う硫酸銅と消石灰の混合液)というものがあるのですが、彼はそれすらも、「ボルドー液を使わなくても脱脂粉乳で十分だよ」と言って、ブドウ畑に脱脂粉乳を散布してベト病などを防いでいるそうです。

彼の行っている「全房発酵」とは、果皮、種子など、ブドウの房まるごと醸すことだそうです。そうすることで、茎なや種が、ベジタブルな味わいや、香りをもたらして、花の香りなどが生まれるそうです。
その全房発酵を行うにはブドウを傷つけないことが大切で、ブドウ自身の抗酸化作用で添加物を加える必要もなくなります。

普通は ブドウの収穫をしてから選果台にもっていき健康なブドウとそうでないものとをより分けるのですが、その際に葡萄の皮がはじけてしまって、酸化が始まってしまうのが嫌で、畑の中で選果してしまおうと、完熟で割れていなくて、健全なブドウだけをとることにとにかく一生懸命に取り組んでいるそうです。きちんと選ばれているか畑で監査する担当がいるくらい。腰を低くしてブドウをよく見ながらの作業が続くので身体にとても負担がかかる作業なのですが、でも彼はそれがワインにとっては当たり前と笑顔で話してくれました。

こんな風に書いていますが、彼の言葉を訳す通訳さんの言葉を必死で聞き、沢山出てくるわからない単語をシェフに聞き、、ひたすらメモ、という2時間でした。

ワインの味わいはきれいで、樽を感じさせず、でも複雑なニュアンスも感じられました。
近いうちにこのドメーヌのボトルも入荷しますのでお楽しみに!

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